イケメンSPに守られることになったんですが。


「結論から言いますと、あなたの元恋人が今回の事件になんらかの形で関係している可能性があります」



亮司さんの落ち着いたバリトンボイス。


いつも私を安心させるそれが、今日だけは胸に波を立たせる。


元彼……カズヤが、事件に関係している?


いったいどういうこと……?


何も言えないでいると、篠田さんが言葉を発した。



「あの爆発事件の詳細は知らないだろう?

あれは、ホームに置かれた不審物が、どこかから遠隔操作されて爆発したんだ」


「遠隔捜査……」


「といっても、地下鉄の駅構内では飛ばせる電波が限られる。

警察は、きっと意外に近くから遠隔操作がされたのだと思っています。

そう……たとえば、トイレなどで、です」


「えっ!!」


「トイレには防犯カメラがありませんでした。

それを犯人はあらかじめ知っていた可能性があります。

犯人は男とは限らない。

しかしあの日、爆発が起こった瞬間、女子トイレにいたのはあなただけでしたね、中園さん」



亮司さんに言われて、あの日のことを思い出す。


確かに、私の他には誰もいなかったような気がする。


ということは……。



「男子トイレから出てきた、あなたの元恋人が、爆発事件に関わっていた可能性があります」



…………の…………


のお(NO)おおおおおおおお~!!


ウソでしょぉぉぉぉぉぉぉぉ!?


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