イケメンSPに守られることになったんですが。


だって、一度は好きになったんだもん。


あなたも、私を一度は好きになってくれたと思ってたんだもん。


小説を書き始めたとき、あなたは応援してくれたよね。


でも、それすら利用して、自分達の目的のついでに私を殺すんだ。


なんて自己中。


何も変わってないね、カズヤ。



「あああああっ、うわあああああああ……っ」


「大丈夫です、俺が……守りますから」


「いやあああああっ、もう、やだぁぁぁぁぁ……」


「麻耶さん、俺がいます。

大丈夫、絶対に、絶対に、守り抜きますから……!」



守ってもらって何になる?


誰にも必要とされていない、むしろ裏切りばっかりのこの世界で。


誇りも自信も自己愛も、全て失くして。


どうやって生きて行けって言うの?


喉から血出るほど叫んだら、お空の神様に届く?



寂しい。



寂しい。





誰か……助けて。



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