イケメンSPに守られることになったんですが。
警察官は顔色を変えなかったけど、
『えっ、この地味な顔でTバック(笑)』
とか思ったに違いない。
そんなわけで、私は警察が嫌いだ。
心底嫌そうな顔で言ってやったのに、バリトンさんは困ったような横顔で笑う。
「そうですね、今から簡単な事情聴取と、あなたが何故襲われたのかというお話を、署でさせていただきます」
「え?」
「詳しくは、後ほど」
バリトンさんはそれきり、口を開かなかった。