イケメンSPに守られることになったんですが。
しょうがない。
私がそこへ座ると、5人の男達に一瞬で囲まれてしまった。
「えーと、中園麻耶さんに、間違いありませんね」
年長さんの質問に、うなずく。
すると年長さんは突然、信じられない言葉を吐いた。
「あなたね、テロリストに命を狙われてるんですよ」
「…………は?」
いやいやいや、ケー小かっての。
それ、私が書いたラブファンタジーにそっくりですから。
突然命を狙われる事になるとかさ。
「信じられます?無理ですよねー。
僕も公安の勘違いじゃないかと思ってたんですが」
「ええと……?」
「あー、だから、えーっと、なんだっけ、高浜。
お前、説明してよ」
年長さんがバリトンさんに視線を向ける。
どうやらバリトンさんは高浜さんというらしい。
彼は上司の命令に素直にうなずき、その低く落ち着いた声で説明を始めた。