イケメンSPに守られることになったんですが。
亮司さんは私の両肩に手を置いたまま、はあぁぁと息を吐いた。
「ごめんなさい……」
結局足手まといになって、怪我しちゃったんだもんね……。
「謝ることは、ないですけど……。
もう、あんなことはしないと約束してくださいね?」
「…………」
私は黙ってうつむく。
守れない約束はできません。
きっと同じようなことがあったら、私の体は意思なんて無視して、勝手に走っていっちゃうもの。
「中園さん」
「…………」
「……あ、悪い子だ。
大人の言うことを聞かないと、おしおきしますよ?」
うう、また子供扱いされてる。
大人のおしおきって、どんなのかな?
……やだ、えっちなこと考えちゃった……。
「……麻耶さん」
……え。
今、「麻耶さん」って……。
聞き間違いかと思って顔をあげると、亮司さんの大きな手が、さらりと私の前髪をすくった。
そして……。
「おしおきです」
低い声とともに、ふわりと羽のような軽いキスが、私のおでこに降ってきた。