イケメンSPに守られることになったんですが。


まさか、襲撃……?


ぞっと背筋が寒くなる。


怖くなって寝室の布団の中で丸まっていると、ガチャッとドアが開く音がした。



「中園さん、もう大丈夫ですよ……って」



ぷっ、と苦笑する声が耳に入った。


布団から顔を出すと、亮司さんが私を見て笑いをこらえている。



「あぁ、すみません、怖かったんですよね」


「うぅ……」


「ミノムシみたいで、つい」



ひ、ひどい……。


でも、緊迫した雰囲気よりはましか……。


くすくすと笑いながら、亮司さんはベッドから私を助け起こす。


すると、玄関のチャイムを鳴らす音が聞こえた。



「俺が出ます」



亮司さんはすたすたと玄関へ向かう。


……ちぇ。今日はリアクションなしかぁ。


私はワンピースのすそを直しながら、ため息をつく。


明らかなお世辞を言われても傷つくけど、何も言われなければ寂しいもの。


恋する乙女は身勝手だ。


ジャージで玄関へ向かった亮司さんの後ろについていくと、客人はすでに靴を脱ぎ始めていた。


その姿を見て、驚く。



「クソ公安……いえ、篠田さん!」


「……おい……全部聞こえているぞ?」



突然押しかけてきた篠田さんは、私の声を聞いて頬を引きつらせた。


のだが……。








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