イケメンSPに守られることになったんですが。
変な子って……。
ああ、私のことか……。
「キミたちの方が、全然かわいいのにな!」
「ま、変なやつは変なやつどうし、仲良くしてればいいさ」
……たしかに。反論のしようもない……。
でも……陰で笑って言わなくてもいいじゃない。
私だって、変だしかわいくないけど、必死で生きてるのになあ……。
やっぱり化粧ぐらいじゃダメか。
こんな私、ちゃんとした人が好きになってくれるわけない……。
「チッ!」
へこんでいる間に、リョウさんの舌打ちが聞こえたと思ったら……。
──スパーン!
リョウさんが勢い良く、個室の戸を開けてしまった。
その場にいた男女が、こちらをぽかーんと眺めている。
その中をリョウさんはずかずかと入っていき、私のコートを回収。
そして、黙ってその場をあとにした。