イケメンSPに守られることになったんですが。
リョウさんの雰囲気がいつもと違う……。
彼といるときは、いつもハラハラが混じったドキドキだったのに、今はまるで亮司さんといるときみたいな、安心感とドキドキが同居してる。
その瞳から、目が離せない……。
「それにな」
リョウさんの低い声が、ふたりきりの部屋にぽつりぽつりと降り積もっていく。
「俺は……俺と亮司は、お前の存在に救われてる」
「え……?」
私が、亮司さんとリョウさんを救ってる……?
「お前だけだ、俺と亮司に同じように接してくれるやつは……」
「…………」
「昨日も、俺を助けようとして無茶しただろ?
あれは、本当は嬉しかった」
リョウさんの目が細められる。
ウソだ……。
だって、亮司さんは怒ったもん。
それに、結局怪我しちゃったし……。
そんなふうに考えている私の頭を、リョウさんは優しくなでる。
そして。
「ありがとう」
と、ひとことつぶやいた。
そのひとことが、私の涙腺を破壊した。