イケメンSPに守られることになったんですが。


まさか!


おいっ、リョウ、これはどういうことだ!?


リョウの意識に呼びかけるが、返事がない。


それはリョウが疲れて奥底で眠ってしまっている証拠なのだが、今はそれどころじゃない!!


早く起きろぉぉぉぉっ!!


頼むから、この状況を説明してくれっ、リョウ!!


しかし、彼はうんともすんとも言わない。


俺は混乱する頭を抱えたまま、ぐるりと部屋を見回す。


そうだ、銃を持てば、あいつは起きるかもしれない。


中園さんを起こさないよう、そっとベッドから手を伸ばす。


そこには俺の拳銃ホルダーが転がっている。


周りに散乱する服に嫌な予感を覚えつつ、それに手が触れようとした瞬間……。


終わったと思った。


俺……いや、リョウの服の下に、女性物の下着発見。


視界を広げれば、たしかに一緒に選んだ彼女のワンピースまで……。


おまけにゴミ箱には明らかに行為の後始末をした痕跡が……。




……やってしまった……。




ああ……完全に、有罪だ。島流しだ。市中引き回しの刑だ。




俺は、マルタイと寝てしまったんだ……。




ぐらりとめまいがして、意識を失うかと思った瞬間。


中園さんが、ううんとうなって、うっすらと目を開ける。


ああ、もう終わりのカウントダウンが始まってしまった。




3・2・1………




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