イケメンSPに守られることになったんですが。


「ブラックとお前の同意の上の行為でも、自分は納得していないんだと」


「…………」


「どんな状況であったとしても、マルタイに手を出して、しかもそれで疲れて寝てしまって、警護を怠った自分が許せない、と。

ぜーんぶ特殊班全員の前でゲロって、土下座して謝って、自ら謹慎してる」


「なにそれ……」



素直に、みんなに謝る亮司さん。


その光景が、目に浮かぶようだった。



「困るんだよな、高浜さんに抜けられると。

俺たちもぎりぎりの人数でシフト回してるわけだからさ」



新城さんが、すがるような目で私の顔をのぞきこむ。


……嫌な予感……。



「お前さ、高浜さん説得してくれよ。

謹慎なんてバカなことやめろーって」



武器を捨てて投降しなさーい!田舎のお母さんが泣いてるぞー!


ってそれじゃ、立てこもりか。



「そんなの、知りません。
結局あの人、逃げただけじゃない」


「……それを、お前が言うか……」


「…………」



う、ごめんなさい。


そうでした。


話をしようって言われたのに、ガン無視したあげくぶっ倒れたの、私でした……。


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