イケメンSPに守られることになったんですが。
そうして向かった高浜家。
痛む胸と震える体をなんとか抑え、私はその玄関に、再び立った。
「ま……中園さん……」
新城さんが来るとしか聞かされていなかったのであろう亮司さんは、明らかに困った顔をしていた。
「高浜さん、ちゃんとこいつと話つけてください。
俺は表で待ってますから」
そう言うと、新城さんは私を置き去りにして行ってしまった。
「…………」
きまずい。
半日前にあんなことがあって、いったい今からどうしろと言うのか。
黙っていると、亮司さんから、声がかかった。
「中園さん」
「…………」
「……本当に、すみませんでした」
彼は玄関に立ったままの私に、深く頭を下げた。
それだけで、涙がまたこみあげる。
だけど私はそれを、必死に抑えた。
「どうして、警察、辞めちゃうんですか」
やっとそれだけ言うと、亮司さんは……。
「とにかく、座りましょうか」
と、私をリビングに招きいれた。