イケメンSPに守られることになったんですが。
「だけど、リョウみたいに突っ走る気はありませんでした。
リョウはあなたが好きだから、そうしてしまったみたいですが……。
そのあたりの見解が、少し俺と違っていたようです」
それは……リョウさんは私を好きだけど、亮司さんはそうではないということ……?
「俺は、リョウも自分も許せません。
マルタイに手を出して傷つけるばかりか、警護に穴を開けてしまった」
「…………」
「SP、失格です。
警察官として、公務員として、あるまじき行為です」
だから……だから、辞表を出すって……?
「でも……っ、私は嬉しいです。
リョウさんが、任務も忘れるくらい、私を求めてくれたなら……」
そんな私の発言に、亮司さんは首を横に振る。
「……あなたは、バカです。
いえ、ロマンチストとでも言いましょうか。
もし昨夜襲撃にあって死んでしまっていたら、同じことが言えますか?」
「それは……!」
「だからSPは、自分の立場を忘れてはいけないんです。
あんなことをしている間に何かがあったら、後悔するのはリョウ自身です。
そして、死んでしまうのは、あなたなんです」