イケメンSPに守られることになったんですが。


「大丈夫だよー、高浜さんは銃を持つとアレだけど、マルタイに手ぇ出したりしないから」



毛先がちょっとくるっとしている大西さん(推定28歳)が、人懐っこい笑顔を向ける。



「マルタイ?」


「警護対象者。つまりアンタのこと」



短髪で、でこっぱちと言われた額の広い矢作さんが腕組みして言う。


新城さんはちょっと目つきが鋭くて怖いけど、3人ともいわゆるイケメンさんだ。


確かに……


私は高浜さんをちらりと見る。


眉毛整えたり、スリムなお洒落スーツを着てる若者三人より、高浜さんは、もっさい。


形は良いけど眉毛はそのままっぽいし、スーツもネクタイも、なんていうか……ちょっとダサい。


靴も、動きやすさ重視なのか、先が丸くてダサい。


顔が良い分、そういった点が残念なお方だな……。


確かにこの人は仕事重視で、変な事は考えなさそう。



「お前、今すっげえ失礼なこと考えただろ」


「えっ!?私は何も……」


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