イケメンSPに守られることになったんですが。
するどい指摘をした矢作さんの言葉を、全力で否定する。
「ああ、高浜早速やっちまったからか。
最初からマルタイに嫌われてどうすんだよー」
班長さんが高浜さんの肘をつつく。
「すみません……」
高浜さんは、うなだれてしまった。
班長さんは笑いながら、私に言う。
「いやー、こいつ、銃の腕はオリンピック選手並みだし、この顔だし、性格も普段は温厚なんですけどねー。
ちょっと、二重人格でして」
「…………」
「銃を持つと性格変わっちゃうんですよねー。
あ、でも間違えてマルタイ撃つようなことはしませんから。
警護はしっかりしますんで」
班長さんはうなだれる高浜さんの背中をぱんぱんとたたいた。
ええー……嫌だよ、そんな人。
ハンドル持ったら人格変わる人とかいるけど、明らかにおかしいレベルだったもん。
忘れてたけど、さっきなんかお尻蹴られたし。