イケメンSPに守られることになったんですが。
……マジムリですってぇぇぇぇ!!
私は即、意識を失いかけた。
だけど3階って、意外に地上から近くて。
──ぼすん!
気を失う前に、何かの上に背中が沈んだ。
それは硬いアスファルトじゃなくて、トランポリンみたいな感触で……。
……天国の雲の上だったらどうしよう?
恐る恐る目を開けると……。
「……まさか……」
深緑色の布の上に私は乗っていた。
横を見ると、車道をびゅんびゅん走っていくトラックたちの頭が……。
同じ高さのそれは、トラックの荷台の屋根だったんだ。
「のおおおお~!!」
まだ高いって!
どうやって降りればいいの?
半泣きになっていると、いつの間にか近くにいた和也に腕を引っ張られた。
「来い!」
和也はそういうと、私を米俵みたいに担いで緑の屋根から荷台の中へ急ぐ。
もしかしてこれ、最初から用意されてた『潮騒の会』のトラック……!?
中には昔の日本の兵隊さんみたいなベージュの軍服を着た男が3人。
やっぱり!
確実にテロリストだぁぁぁぁ!