イケメンSPに守られることになったんですが。


想像しようとしたら頭痛がしたからやめた。


最低だ……。


あのトラックの中でテロリストたちの前で、色々さらされてしまったなんて……。



「安心しろ。誰もそんな貧相な体に興味ねえから」



ぐ……っ!!


安心できるような、すごく悔しいような……!



「しかも下着が上下違うデザインだとわかった瞬間、全員萎えた」



和也は淡々と、ひどいことを言う。



「ううううう、うるさいっ!

あんたが出てったあと、下着泥棒にパンツだけ盗まれたんだもん、しょうがないじゃん!

ブラは使えるからもったいないし、誰にも見せる予定がないから、安いパンツ買っておけばいいかってなったんだもん!」



私はなにを、必死で説明しているんだろう……。


だって和也が、リョウさんみたいなことを言うから。


リョウさん……。


ただ1組だけ残っていたセットの下着は、合コンに行った夜に着ていたんだよ。


リョウさんはろくに見もせずに、さっさとはがして床にポイしてたけど。


いわゆる勝負下着だったんだから……。



「リョウさん……」



思い出してしまった。


急に体が震えだす。


和也に撃たれて、リョウさんはどうなっちゃったんだろう……。


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