イケメンSPに守られることになったんですが。
「……よく、がんばったな」
亮司さんは私を立ち上がらせ、髪の毛や服に残っていた破片を取り除いてくれた。
背後ではSATが突入してテロリストを鎮圧しようとしているらしく、爆発音や悲鳴が聞こえてくる。
あとは、任せておけば大丈夫……。
私の……私たちの戦いは、終わったんだ……。
亮司さんの顔を見上げると、彼も同じことを思ったようで、優しくにこりと笑った。
その顔を見たら、ぐっと何かが胸にこみ上げてきた。
「亮司さん……」
「麻耶……」
私たち、がんばったね。
目で言うと、亮司さんは小さくうなずく。
そして私を抱き寄せ、またキスをしようとした瞬間……。
「高浜さん!中園!」
「……っ!」
「や、矢作さんっ!?」
ガサッと音を立てて、茂みから矢作さんが姿を現した。
「うわー、矢作サイテー」
その後ろから現れたのは、新城さん。
「空気読んでくださいよー。
いいところだったのにね、麻耶ちゃん♪」
「大西さん!」
大西さんは怪我が大したものじゃなかったらしく、ぴんぴんしていた。
「俺もいるんだけどなー、高浜……」
「は、班長!こ、これはその……」
みんなの後ろから班長さんが出てきた。
班長さんの登場に驚いた亮司さんは、焦って私の体を離す。