イケメンSPに守られることになったんですが。
「よくやった高浜!
さ、あとは公安に任せて俺たちは病院へ急ごう」
班長さんの言葉に、若いSPたちが同意する。
「そうしましょう。
高浜さん、その怪我で自分が行くってきかねーんだもんな。
痛み止め、そろそろ切れるんじゃないですか?」
「新城、余計なことを言うな」
亮司さんは口の前に人差し指を立てた。
いや、しっかり聞こえてましたけど……。
亮司さん、痛み止めうってまで、私を助けに来てくれたんだ……。
そう思うと、じわりと胸が温かくなった。
私……本当に亮司さんと一緒に、帰れるんだ……。
「うわ、麻耶ちゃんが泣いた」
鼻をすすった私を、大西さんがちゃかす。
「高浜さん、抱きしめてあげないとー」
「ついでにチューしてあげないとー」
新城さんと矢作さんが亮司さんをいじる。
「お前たち、いい加減にしろ!」
亮司さんが、彼らにツッコミを入れる。
ああ……良かった。
みんな無事だった。
特殊班が、もとに戻ってくれた……。
「とにかくこんなところにいないで、移動しよう。
麻耶ちゃん寒そうだし」
「ハッ……お前たち、見るんじゃない!」
班長さんに言われて、亮司さんが私のとんでもない格好を思い出し、若いSPたちから私を隠そうとした。