イケメンSPに守られることになったんですが。
本当は、いても立ってもいられなかった。
なんとか時間を作って、一度だけ亮司さんのお見舞いに行った。
『こんにちわ……』
無難にお花を持っていったんだけれど……。
亮司さんは、すやすやと寝ていた。
その顔は、まるで子供みたいに見えた。
腕には点滴の針が刺さったままで、痛々しい。
『…………』
私はベッドのそばにあったイスに座り、その顔を見つめた。
明るい室内でよく見ると、顔にまでうっすらと傷跡があるのを発見。
本当に、危険な仕事だったんだね……。
亮司さん、偉いよ。
よくこんなになるまで、がんばってきたよね。
私だったら、とっくに死んじゃってる……。
『ありがとう……』
その大きな手をそっと握る。
それはすごく温かくて、安心したら涙がこぼれた。