イケメンSPに守られることになったんですが。


「は……っ!」



私は息を飲んだ。


ファン様が…減ってる!!


ページの一番上には、『ファン登録者数 125人』と表示されている。


昼休憩の時まで、この数字は、126だったはず。


がっくりと肩を落とす。


いちいち気にしてはいけないことはわかっている。


しかし、このサイトに入り浸る事だけが楽しみの私にとっては、とてもショックな出来事だった。


『Cherry's Cafe』はいわゆるケータイ小説サイト。


会員登録すれば、どんな素人でも自作の小説をそこで発表できる。
他人の作品を自由に読むこともできる。


気に入ったユーザーに『ファン登録』する機能もある。


それをしておけば、ファン限定のメールがもらえたり、その作家の動向がわかりやすくなる。


ある日書店で偶然、そのサイトから書籍化された本を見つけ、元々本が好きだった私は、表紙の可愛さに負けてそれを購入した。


内容は素人が書いた高校生どうしの恋愛ものであまり期待していなかったが、読んでみると意外に面白かった。


私も書いてみたいな。


そう思ったのが1年前。


今ではすっかりヘビーユーザーと化している。







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