イケメンSPに守られることになったんですが。


ほほお。SPさんも大変だな……



「そうですね」



私も自分で思うより、テンぱっているみたいだ。


普通の旅行なら、化粧品くらい持っていくだろう。


私は少ない化粧品の入った100均で買った素っ気無いプラスチックのケースを、バッグに入れる。



「今度こそ終了です」



脱ぎ散らかしていた服を洗濯機に入れ、冷蔵庫の中のほんとに少ない食料を、冷凍庫に入れた。


冷凍しときゃ、あとで食べれるだろう。豆腐とかヨーグルトとかもやしが無くてよかった。


荷物を玄関に移動させようとすると、



「俺が持ちますよ」



高浜さんは嫌な顔一つせず、キャリーバッグを足元に引き寄せ、私から適当バッグを受け取ろうとして……


はた、と視線を止めた。


私は不審に思って、その視線の先を目で追う。


行き着いた先は、さきほど生理用品を出した洗面台の下だった。


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