イケメンSPに守られることになったんですが。


「亮司さん……?」



私は彼の部屋へ向かう。


けど、彼の姿はそこにはなかった。


ということは……。


私は隣の寝室のドアを開ける。



「あらら……」



そこにはスーツを着たままベッドになだれ込んだと見られるおっさんの遺体……じゃなくて、亮司さんがいた。


仰向けで、布団もかぶらないで既に熟睡モード。


その口からは、規則的な寝息が漏れていた。



「……そっか、よっぽど疲れたんだね……」



本人曰く、リュウさんと同化してしまってから、意識を眠らす、なんてことは当然できなくなって、脳が今までの倍疲れるらしい。


もう1年も経つからリュウさんがいないのには慣れたけど、やっぱりSPという激務をひとりでこなすのは大変だ。


でも、私が心配しても、「他のみんなも当然ひとりでくたくたになるまでやっているのだから」と本人は全く泣き言を言わない。


えらいなあ……。


乱れた布団を直し、そっと彼の額に触れた。



「おつかれさま……」



どうか、ムリしないでね。


ゆっくりおやすみなさい。



私は彼の額に、そっとキスをした。





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