イケメンSPに守られることになったんですが。
そのとき。
亮司さんの眉間に、一瞬シワが寄った。
そして「ううん」とかすれた声が喉から漏れる。
セクシー……じゃなくて。
「苦しいの?」
亮司さんはSPの姿のまま。つまり、シャツのボタンを一番上まで留めて、ネクタイも硬く結んだままだ。
首まで筋肉がついていて太いひとだし、これは寝苦しいかも。
「……起きないでね?」
よいしょ。
私はベッドの上の彼にまたがって、ネクタイに指をかけた。
それをしゅるりと取り去ると、なんだか急に変な気分になってきた。
……私が、亮司さんを押し倒してるみたい。
「ち、違うんだからね。
これは、思いやりなのです」
小さな声で言い訳しながら、亮司さんのシャツのボタンに手を伸ばす。
それを慎重にはずすと、私にはない喉仏が姿を現す。
2つ、3つと外していくと、白い布の間から、きれいで完璧な形の鎖骨や厚い胸板がのぞいた。
……あ、ここまで開けなくて良かった。
と思いつつ、久しぶりに電気がついた部屋で見る彼の体から、目が離せない。