イケメンSPに守られることになったんですが。
……情けないなあ。
昨晩まで、自分のことは自分でする、なんて強がってたのに。
結局何もかも、この人のお世話になってる。
涙がこぼれそうになったけど、私はなんとかそれをこらえた。
ああ、こうして人に甘えるのは、果たして何年ぶりだろう。
すごく、久しぶりのような気がする。
私はしばらく、高浜さんの腕の中でじっとしていた。
まるで自分が、お母さんの袋の中にいる小さなカンガルーに、なった気がした。