イケメンSPに守られることになったんですが。
誰も止めないのを良いことに、二人は公安への悪口を、あーでもないこーでもないと言い始めてしまった。
どうやら班長さんも高浜さんも、公安に不満があるという点では二人と意見が合致しているようだ。
「あー、そんなこと言ってると……」
大西さんが、やっと声をかける。
その途端、特殊班の部屋のドアが、乱暴に開いた。
「入るぞ、落ちこぼれども」
「げっ!!」
「もう入ってるじゃねーか!!」
新城さんと矢作さんがわたわたするのを気にせず、部屋に入ってきたのは……。
「どうも、中園さん。
警察庁公安課の篠田です」
明らかにSPチームより筋肉の薄い、インテリ系イケメンだった。
真っ黒の短髪に、どんなメガネも似合いそうなつんとした鼻をしていた。
実際は、メガネはかけていないけど。