イケメンSPに守られることになったんですが。
警察庁と警視庁の違いはわからないけど、高浜さんと篠田さんが仲が悪いんだってことはわかった。
そして、きっと……いや絶対、篠田さんは性格が悪い。
警視だかなんだか知らないけど、明らかにSPチームをバカにしてる。そんな目つきをしていた。
「そんなわけで、誰でも出入りできるホテルはまずいということになった」
「ではどこで警護をしろと言うんです?」
「おまえんちの別荘でも貸してくれんのかよ、おぼっちゃん」
班長さんの質問のあとに意地悪を言ったのは新城さん。
しかし篠田さんはそんな挑発には乗らず、高浜さんの方を向いたままで言った。
「お前の自宅でいいだろ、高浜」
「な……っ?!」
「一人のくせに3LDKもある、セキュリティのしっかりしたマンションに住んでるんだろ?
調べさせてもらった。
他のSPの自宅より、そこが一番安全だ」
ぐ、と高浜さんが喉を詰まらせたように、口をへの字に曲げた。
それを見て、矢作さんがボソッと言う。
「キャリア、マジ性格わりー……
高浜さんだって、好きで3Lに住んでるわけじゃねえのに」