イケメンSPに守られることになったんですが。


「あ、そ」



リョウさんは鼻でふんと笑った。

その目は完全に私をバカにしている。


……くっそー、からかわれた!!



「何してんだよ、回収手伝え」


「うう……」


「さっさとしろ。さみいんだよ。
あ、亮司に代わればいいか」


「ちょ、ちょっと待って!!今代わらないで!!」



亮司さんとこれの回収するのはキツイです、マジで!!


気まずすぎて、何も話せなくなっちゃう。


さささと床に散乱したそれを高速で回収すると、リョウさんの持っていた箱に押し込める。


そしてそれを奪うと、元の位置にダンクシュートした!!



「…はあ、はあ……」


「いい歳してそんなもんで動揺するなよ……」


「だって……」



開封済みだったんだもん。


なまなましすぎてビックリしたの。


そう言い返そうとしたら、リョウさんは突然、「へぶしっ」とオッサンみたいなくしゃみをした。



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