俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
「じゃあお願いします//」
顔の前で小さく手を合わせた。
「オッケー」
咲夜が微笑むのを見て、改めて優しいと感じる。
咲夜のバカ…
優しさも、その笑顔も、好きになってもなってもキリがないよ//
それから咲夜は毎日、放課後に練習に付き合ってくれたの。
おかげでセリフも、ほとんど覚えることができたんだ。
「それじゃあ次のシーン入りまーすっ。3、2、1…」
「こんにちはお婆さん。こんな森の奥までいらっしゃるなんて。何か御用かしら?」
緊迫した空気の中、覚えたセリフを演じていく。
お婆さんが白雪姫に毒リンゴを食べさせるシーン。
前までは緊張して、セリフも間違ってばかりだったけど、今日はすごく調子がいい。
きっと、咲夜が手伝ってくれたおかげだね…
「まあ、おいしそうなリンゴ。ありがとうお婆さん、さっそくいただきますね」
リンゴを食べるフリをした瞬間、「カットー!!」と監督の子がメガホンを鳴らした。