俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
気持ちがいっぱいいっぱいになって、演技もできなくて。
それを無理して笑ったことも、咲夜は気づいてくれた。
言わなくてもわかってくれる優しさ。
いつだってそう。
「咲夜はあたしの考えてること、なんでもわかるんだね」
「エスパーみたいだよっ」と笑いかけると、すぐさま「バカなの?」と言われてしまった。
天然の毒舌キャラは、本日も発動中のようだ。
おじげついた顔になるあたしを見て、大きくため息をついた。
「そんなわけないでしょ?」
咲夜の手が頬に触れて、上を向かされる。
「俺が嫌なだけ。それを姫のキスだと、認めたくない」
不機嫌そうな視線が、あたしの心を真っ直ぐにとらえる。