俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


気持ちがいっぱいいっぱいになって、演技もできなくて。


それを無理して笑ったことも、咲夜は気づいてくれた。


言わなくてもわかってくれる優しさ。


いつだってそう。




「咲夜はあたしの考えてること、なんでもわかるんだね」




「エスパーみたいだよっ」と笑いかけると、すぐさま「バカなの?」と言われてしまった。




天然の毒舌キャラは、本日も発動中のようだ。


おじげついた顔になるあたしを見て、大きくため息をついた。



「そんなわけないでしょ?」



咲夜の手が頬に触れて、上を向かされる。





「俺が嫌なだけ。それを姫のキスだと、認めたくない」




不機嫌そうな視線が、あたしの心を真っ直ぐにとらえる。

< 113 / 393 >

この作品をシェア

pagetop