俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
「"仲の良い幼なじみでいれたら良かった"って言われちゃったの。それって今は違うってことじゃん?多分あたしが鈍感すぎて怒らせちゃったんだっ。
ほんと、バカだよね!」
咲夜のことを考えてるときの顔。
恋した甘ったるい表情が、俺は大嫌いだった。
だけど無理して笑ってるこの顔は。
それ以上に嫌いみたいだ…。
「この後咲夜と話すことになってるんだけど、仲直りできるのかなって考えてた」
「…できるんじゃねーの?」
「え?」
目をぱちくりさせる姫から、わざとらしく顔を反らした。
ガキっぽい行動かもしれない。
でもライバルである咲夜に肩入れするなんて、俺の道理に合わない。
「多分全部おまえの妄想だから。咲夜が怒ってるわけねえじゃん」
「………うん」
弱みにつけこむ気はないから、事実だけを述べる。
その事実が俺にとって、残酷でもあるのだけど。
「ありがと」
そう言って顔を上げる。