俺様orクール?幼なじみのお姫様♥

足がすくんで立ち尽くすしかできない。




「この、ばか…っ!!!」



とっさに黒い影が視界を遮るー…



シャンプーの香りにかすめられると、グイッと体が引き寄せられた。




ガツン……!





鈍く重い音がして、あたしを引いた手に一瞬力がはいった。


強く抱きしめる…大きな腕の中に守られていたんだ。




「つばさ……っ!!」



こぼれた涙が翼の制服にしみを作った。



「ぼけっとしてんじゃねえよ….」



顔を上げると見えた、苦痛に歪んだ表情。


あたりには箱から飛び出した硬そうな機材が散らばっていた。


「ごめん」とつぶやくあたしの顔を覗き込む。

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