俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫…」
「よかった…」
翼が安心したように息を吐いた。
でも次には、顔をしかめて左足に手を当てている。
つばさ…?
明らかにおかしい様子に、慌てて翼の足元に手を伸ばす。
「おい……っ」
翼の制止もきかずにズボンをまくりあげる。
見えたひざ下は真っ赤に腫れていた。
「なに…これ!!」
「……別になんともねえよ」
強気な言葉とは裏腹。
ひどいケガ…。
あたしをかばったせいだ。
「ごめん、痛かったよね」
うつむいたその下にポタリと涙が落ちた。
「ったく…」
呟いた声が近くなって、頭を翼の肩口に引き寄せられる。