俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
驚きすぎて、見えたものが信じられなくてあんな風にしか言えなかった。
立ち去ることしかできなかった。
2人が互いに好きなのに、どうしてその邪魔をできようか。
1番近くにいて、誰より2人を見てきた俺が……。
選択肢はもう、一つしかなかった。
2人の幸せを願うこと…
気づけば俺は笑顔を作っていた。
「ちがうよ」
嘘をついたんだ。
「俺の好きな人は、絶対に振り向いてくれることはないよ。
その人にはすごく大切な人がいるから」
「そうなんだ…」と答える木村さんの目を見ることができない。
たとえそれが大切な親友の恋人だとしても。
叶うことはおろか、口に出すことさえ許されなかったとしても…
「それでもずっと好きでいれる。
俺にとってたった1人のお姫様なんだ」
ため息を隠すように笑った。
心の中の何かが大きな音を立てて壊れていく。
今…俺はどんな顔をしているのだろう……?
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