俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


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翼side


大きなエナメルバッグを片手に部活へ向かう。


…あいつら、ちゃんと仲直りできたんだろうか?


でも俺が気にすることじゃない。


2人の気持ちは俺が知ってる。


帰りにはわかることだ……




トンー…ッ




急に背中を強く押される。


俺にしがみついたまま震えている。


振り返ると、そこには姫がいたんた…


1人きりで………




「おまえ咲夜とちゃんと話せっ…、姫!?」



話せたか?と聞こうとした言葉は、途中で出てこなくなった。


俺も動揺を隠せなかったんだ。



顔を上げた姫は、瞳を真っ赤にして泣いていたから……


ポロポロとこぼした涙を隠すこともなく、口元に手をあてて泣き続ける。

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