俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
そんなはずはない。
もどかしいような感情がとぐろを巻いて心の中を支配している。
それでも最後に思い浮かぶのは姫の笑顔。
……咲夜
俺の一番ほしいものを持ってるおまえが、なんで姫を泣かせるんだ?
なぁ、どうしてなんだよ……?
「おまたせ」
戻ってきた咲夜は俺のまえにコップを置く。
「あぁ、さんきゅ」
受け取って口をつけると、のどがとても乾いていたを感じた。
きっと緊張しているんだ。
これから聞くことに…。
それでもどうしても言わなきゃならないことなんだ。
心を落ち着かせるように、壁際に視線を預ける。
「で、何?俺に話があって来たんでしょ?」
切り出したのは意外にも咲夜の方だった。