俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
「何じゃねえよ。おまえ、今日のアレを見ても言うことはないのか?」
「あぁ、そのこと?ごめん邪魔して…。2人が付き合ってるなら言ってくれればよかったのに」
無表情のまま平然と言い放つ。
穏やかな口調もいつもと何も変わらない。
余裕ぶってんじゃねえよ…
「付き合ってるって…、おまえ見なかったのかよ、あのときの姫の顔を」
「見たけど…何か?」
「とぼけんなよ。姫がどんな気持ちでいたのかわかってんのかよ…」
俺だけが1人、いら立ちを悟られないように必死で。
…なんなんだよ、これ。
姫がおまえを想ってずっと泣いてんのに、どうしておまえはそんなに普通にしていられるんだよ。
咲夜……。
睨みつける俺の視線に目もくれることもない。
ずっと何もない壁の一点を見つめ続けている。
「それは姫の気持ちだから。俺がどうこう言うことはできない。ただ………
翼は姫が好きなんでしょ?」