俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
それでも翼が笑う顔がすごく優しくて。
そんな顔されたら、何も言えなくなっちゃうじゃん……。
「…少しくらいさ」
「え?」
「気が強ぇくらいでいいんだよ。バカみてーに笑って、怒って、明るくしてる方がおまえらしい」
「それ、褒めてるの?」
「さあな」
客席に大きな拍手が沸き起こる。
前のクラスの発表が終わったんだ。
次はいよいよ、あたし達の番……。
ドクンドクン…
手を胸にあて、ぎゅっと押さえる。
「行くぞ」
翼があたしの手をつかむ。
「うん…」
覚悟を決めて、ステージへの一歩を踏み出そうとした瞬間。
世界から音が消えて
強く抱きしめられたんだ────