俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
静かな教室に響いた可愛らしい声。
ドアの方向に目を向けると、黒のロングヘアをポニーテールにした女の子。
「ごめん話し中だった?」
「いや、いいけど」
パタパタとあたし達の元にかけ寄ってくる。
近くに来て、すごく整った顔立ちをしていることに気がついた。
「よかった~っ!あのね、バスケ部のジャージのデザインなんだけど、男女一緒にすることになってるでしょ?
私担当だから今みんなに聞いてるの。九条くんはどれがいい?」
スポーツメーカーのカタログを翼のほうに広げる。
真剣にカタログを見つめる2人を見ながら思う。
この人…バスケ部なんだ。
女子バスケ部とは練習場所がちがうため、普段はあまり関わりがない。
ジャージの腕の名前に目が止まる…。
『加地茜(かじ あかね)』と刺繍された白い文字。
茜さん…
こんな可愛い人がいるなんて知らなかったな…
「俺は黒がいいんだけど」
「ほんと!?あたしもそう思う!」