俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


静かな教室に響いた可愛らしい声。


ドアの方向に目を向けると、黒のロングヘアをポニーテールにした女の子。



「ごめん話し中だった?」


「いや、いいけど」



パタパタとあたし達の元にかけ寄ってくる。


近くに来て、すごく整った顔立ちをしていることに気がついた。


「よかった~っ!あのね、バスケ部のジャージのデザインなんだけど、男女一緒にすることになってるでしょ?

私担当だから今みんなに聞いてるの。九条くんはどれがいい?」


スポーツメーカーのカタログを翼のほうに広げる。


真剣にカタログを見つめる2人を見ながら思う。



この人…バスケ部なんだ。


女子バスケ部とは練習場所がちがうため、普段はあまり関わりがない。


ジャージの腕の名前に目が止まる…。


『加地茜(かじ あかね)』と刺繍された白い文字。


茜さん…


こんな可愛い人がいるなんて知らなかったな…



「俺は黒がいいんだけど」


「ほんと!?あたしもそう思う!」


< 218 / 393 >

この作品をシェア

pagetop