俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
だけど、交わった視線はすごく冷たかった。
翼はフイッ顔を反らすと、練習に戻っていく。
ズキン…
心が傷つくような音がする。
ケンカしたわけじゃないのに。
何気ない瞬間でさえ、こんなに距離が離れてしまったことに気付く。
生まれてきたときから誰より近くにいた人。
今までは一緒に過ごしてきた今日という日…
あたしは翼が今日、どうやって過ごすのか知らない……
+
。
+
。
「おつかれー」
「また明日ね」
律に手を振って体育館を出る。
玄関に向かうとその壁際に寄りかかってスマホを開いている。
「咲夜!」
呼びかけたことに気づいて、スマホをポケットに戻しこちらへ歩いてくる。
「おつかれ、行こうか」
「うん」