俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


部活帰りの生徒でにぎわう校門を出る。


雪降る通りは風が少し冷たかった。


「はい」


差し出された手を握ると、咲夜はそのままポケットに入れる。


わ……っ



「歩きにくい?」


「ううん、大丈夫」


「ならよかった」



ニコッと微笑む。


咲夜の手のひらから伝わる温もりと、ポケットの中の暖かさ。


二つが伝わってすごく贅沢な気持ちになる。


幸せだなぁ…



はらはらと降りてくる雪が景色を白に染めている。


何気なく見ているものが


”特別”に変わる瞬間……



「クリスマスイヴに雪が降るのって10年ぶりなんだって」


「そうなんだっ」


「うん、さっき出席名簿持っていったら監督が教えてくれた」


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