俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


その先に続く言葉が思い出せない。


けれどもあの日、確かにあたしはここにいたんだ。



「思い出した?」


「うん…」


「でも迷子になった姫を最初に見つけたのは翼だったんだよね」



咲夜は苦笑いする。


あの時何を言われたかは覚えていない。


けれども抱きしめてくれた男の子は翼。


それだけはあたしも思い出せる……



「でも咲夜もすぐ来てくれたじゃん」



そのあと咲夜が走ってきて、泣いてるあたしの頭をなでてくれたはず。


で、3人で手をつないで帰った。


6歳のクリスマスの記憶…



「そうだけど、翼に先を越されたのがすごく悔しくてさ」


「えっ、そうなの?」


「うん……しばらくは落ち込んだよ」



そんな風に思っててくれてたなんて…。


落ち込んでいた咲夜には悪いけどうれしくなった。

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