俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
教室の一角から笑い声が聞こえる。
その中心で笑顔を見せる、翼。
「……」
翼と話さなくなって一ヶ月。
たったそれだけの期間で、この16年間が夢であったかのように感じる。
翼がいないことが当たり前になってしまった日常。
寂しくないって言ったら嘘になる。
チラッと横目でその翼のいる集団をうかがった。
「それで監督がこーやってな…」
「あっはははは!似てる!!」
翼がまねてるのはバスケ部の監督。
マネージャーだから何をしてるかはわかるし、似てるのも否定しない。
けれどもあの笑顔を見ちゃうと悲しくなるよ。
いつも通りすぎて…
翼はあたしと話さなくなったことなんてどうでもいいんだな…って
そんなことばかり考えてしまうんだ。