俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


デジタイマーを運ぼうと持ち上げる。


うぅ…

やっぱり重い。


脚がぐらついて前に進まない。


やっぱり1人じゃ運べないかも…


律に手伝ってもらおうと思い、タイマーを下ろしかけたとき。

それは床につく前にふわっと持ち上がった。



「手伝うよっ!」



タイマーを挟んだ向こう側。


ニコッと笑いかけてくる。



「茜さん…っ」



女バスも練習終わったんだ。


茜さん…

練習のあとなのに重いタイマーも軽々持っちゃってる。


細くて華奢に見えるけど、やっぱり選手は全然違うんだなぁ。



「こっちに行けばいいかな?」


「あ、はいっ…!」



廊下をずっと運んで用具室にたどり着く。


あんなに重かったのに、2人で作業したらすぐだった。


用具室の空いてる隙間に静かにタイマーを下ろす。



「これでよし、と」



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