俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
「律、ちょっと咲夜のところ行ってくるね!」
「はーい、がんばってね」
ニヤニヤした律に手を振られながら部屋を出る。
手にはスマホ、そしてクッキー。
用具室はあたし達の寝泊まりする階とは離れたところにある。
せっかくだから二人きりで過ごしたいもんね。
早く会いたい……。
一階まで降りてきて、今日何度も用具を運びにきた部屋の前で立ち止まる。
ここだ。
真っ暗な部屋に電気をつけて、咲夜が来るのを待つ。
時間は9時2分。
咲夜、まだかなぁ……
一階には暖房が入ってないことに気づき、上着を着てこなかったことをちょっと後悔した。
でも、10分経っても咲夜が現れる気配はない。
どうしたんだろう?
約束、忘れちゃったのかな……
不安になりはじめたときのことだった。