俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


「律、ちょっと咲夜のところ行ってくるね!」


「はーい、がんばってね」



ニヤニヤした律に手を振られながら部屋を出る。


手にはスマホ、そしてクッキー。


用具室はあたし達の寝泊まりする階とは離れたところにある。


せっかくだから二人きりで過ごしたいもんね。


早く会いたい……。



一階まで降りてきて、今日何度も用具を運びにきた部屋の前で立ち止まる。


ここだ。


真っ暗な部屋に電気をつけて、咲夜が来るのを待つ。


時間は9時2分。



咲夜、まだかなぁ……



一階には暖房が入ってないことに気づき、上着を着てこなかったことをちょっと後悔した。


でも、10分経っても咲夜が現れる気配はない。



どうしたんだろう?


約束、忘れちゃったのかな……



不安になりはじめたときのことだった。

< 265 / 393 >

この作品をシェア

pagetop