俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
心の傷がえぐられるような痛み。
姫の瞳から涙が一筋こぼれ落ちる。
指ですくいとった滴はドアのガラスの向こうの外の明るさに透明な色を見せる。
愛する人を想う涙………
「大丈夫だから泣くな。
おまえは俺が守るから」
雪降るクリスマスイヴのあの日と同じ……。
10年前から俺の気持ちはひとつだって変わってない。
おまえが咲夜を想って泣くなら……
俺は………
「全部、俺に預けていい」
抱きしめた体に温もりを伝える。
「おまえが誰を好きでも、愛してるから」
何があってもおまえのことだけは守ってやる。
悲しみも苦しみも痛みも……
その全てを感じさせないくらいに、腕の中に閉じ込めたんだ。
愛しいその姿を瞳に記憶して目を閉じる。
「今だけは…俺を信じろ」