俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
熱くなった顔を隠すように、額に手をあてた。
どこにでもある普通の味なのに、特別だと感じた。
姫が作ったというそれだけで、心がすごく満たされている。
あっと言う間に全部を完食してしまった。
「薬も飲んだし、あとは寝てれば良くなるね」
姫がベットに両肘をついて笑顔を見せる。
ほんとはもう見ることはないはずだったその表情。
それでも今、確かにここで微笑んでくれている。
それがたまらなくうれしかった……
体はこんなにだるいのに、心だけはすごく温かくて…
「ありがとな」
「ふぇっ?」
その言葉だけで姫は真っ赤になる。
なんだよ……。
せっかく素直に言ってやったのに驚くなんて心外だな。
そんな真っ赤な顔されたら抑えきかなくなるだろ。
ゆっくりと姫のほうへ手を伸ばす。
「つ、翼?
どうしたの?具合悪いの?」
姫は顔を真っ赤にしたまま、覗き込んでくる。