俺様orクール?幼なじみのお姫様♥



「ごめんなさい…っ」



俺の腕の中でその言葉を何度も繰り返した。



「大丈夫だから」



背中をさすって姫の震えが止まるのを待つ。


しばらく泣いたら、徐々に落ち着きを取り戻したようだ。


「落ち着いた?」と問いかけると、姫は小さくうなづいた。



「それで、何があったの?」



改めて問いかけると、姫はまた瞳を潤ませる。



「大丈夫だから、ちゃんと言って?」



その言葉を受けて、覚悟を決めたのか姫はゆっくり口を開いた。



「咲夜に話があるの………」


「うん」



大きくうなづいた。


それが良い話ではないことは、姫の顔を見たら一目瞭然。


おそらく、翼のことだろう……


力なく笑う姫を見たら、何を言うかすぐにわかったんだ。


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