俺様orクール?幼なじみのお姫様♥


「………っ」



今までずっと、姫は悩んでいたんだ。


俺と翼の間で……。


俺と翼からすれば、姫は1人しかいない。


姫を好きになることは自然であり必然。



俺らの物語のお姫様はアイツだけなんだ……



けれども姫はそうじゃない。


生まれたときから隣には俺と翼、2人がいたんだ。



どちらかなんて…

恋なんて…


そんな言葉で片付けられない時間を共にしてきたんだ。



「だから…っ」



泣きじゃくったまま叫んで。


姫はそのまま言葉を詰まらせる。


次の一言が言えないのはきっと姫の優しさ。


そして俺へ向けてくれている愛しい気持ち。


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