俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
翼のことも大切だから……
それが本心だけど。
2人を傷つけた今、そんなことは絶対に言えない。
言えるはずがない…。
嫌な沈黙が流れるなか、翼はフッと口元を緩ませた。
「もしかして、俺がかわいそうになっちゃった?」
「…えっ?」
「どんなに姫を好きでいても報われない。咲夜と幸せになるところを黙って見てることしかできない。
そりゃ哀れにもなるよな」
「そんな……っ」
そんなんじゃないよ…。
かわいそうとか哀れとか、そんなふうに思ってるわけじゃない。
ただ…
翼のこと………
「図星かよ」
「……ちがう…」
「違わないだろ?どうせ何も言えないくせに」
「………っ!」
もちろん言葉なんて出てこないあたしに、翼はクスッと笑みをもらした。