俺様orクール?幼なじみのお姫様♥
コート上では激しい競り合いが続く。
シュートさえもあまり放たせない。
放ってもそれがネットをくぐることはない。
もうその戦いは数十分に及んでいる。
ずっとボールを持ち続けてるんだから、普通の試合の何倍も疲れてるに決まってる。
このままじゃ2人とも倒れちゃう…
そんなことさえ考え始めたときだった。
ボールを持った咲夜がターンしてシュート体勢に入る。
そしてボールを放ったはずなのに…
「────…っ!!!」
咲夜の表情が歪むのが見えたんだ…。
ボールはゴールポストとは全く関係ない方向に飛んでいく。
咲夜は着地もままならずに崩れ落ちる。
もしかして脚…痛めて…
「咲夜……っ!!!」
思わずかけよろうとした瞬間。
そのボールをキャッチした翼に止められる。
「まだ、勝負中だぜ?」